2008年02月24日

読書日記 『宴のあと』三島由紀夫

8.jpg『宴のあと』三島由紀夫 新潮文庫


★あらすじ
 料理屋「雪後庵(せつごあん)」を営む福沢かづは、独身ながら五十代を迎え、人生を達観した気持ちで日々過ごしていた。
 ある日、雪後庵での会の途中、厠で環久友が倒れ医者を呼ぶこととなる。このときからかづは、環氏の連れで革新党の元大臣野口雄賢(ゆうけん)に魅かれていく。
 かづと野口雄賢とは何回か逢引し、奈良の御水取にも旅し、二人は自然結婚することとなる。
 野口はその後、革新党から東京都知事選に立候補することになる。かづは選挙参謀の山崎に密かに会い、雪後庵を抵当に掛けても野口の選挙を支援しようとする。かづは野口の叱責により、雪後庵を閉鎖する。
 都知事選は、ライバルの保守党の邪魔にあい、野口が敗北する。野口は政治から離れ、隠遁生活をはじめようとする。しかし、かづは野口に内証で雪後庵を再開しようと画策し、そのことを知った野口はかづに離縁をつきつけ、かづもそれを受け入れる。

★感想
 都知事選という宴のあとにやってくる空虚、その空虚に堪えきれなかったかづが雪後庵を再開する、という場面が印象的です。

P188:
「山崎の言った、そのうち指一本動かすのもいやになるような空虚が来るという言葉ほど、かづの心を脅かしたものはなかった。それがいつ来るのか、十日先に来るのか。明日にも来るのか。いや、もうそれはすでに来ていて、ただ気付かないだけなのかもしれない。」

 定年退職で無限の余暇が訪れたとき、何かに失敗して人生の目標を失ったとき、「宴のあと」の空虚感が人の心を襲うでしょう。これは誰の人生にも起こりうることです。
 空虚感を埋めるものは何なのか。埋まるまで何もせずに待つのがよいのか。もがいてもう一度「宴(うたげ)」をはじめるべきなのか。主人公かづは後者を選びましたが、果たしてそれがよかったのかは神のみぞ知るというところです。

 ただ一言、最後に選挙参謀山崎が、かづへ送った手紙の言葉を引用します。

P229:山崎
「あなたはやはり暖かい血と人間らしい活力へ、還っていかれるべきでしたろうし、野口氏も高潔な理想と美しい正義へ還っていかれるべきでしょう。残酷なようですが、第三者の目から見ると、すべては所を得、すべての鳥はねぐらに還ったのです。」
posted by らっかせい at 17:58| 東京 霧| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

会計の力−会社分析2(金融)

 財務諸表のどこを見れば会社の力がわかるのか。それを会計士である私”らっかせい”が、わかりやすく説明しようと思います。

 私は、以下の3つを覚えれば、最も基本的な会社分析が可能と考えます。
@利益を生み出す力(収益性)→営業利益/売上高 (%)
A倒産しない安定力(安全性)→株主資本/総資産 (%)
B規模を拡大する力(成長性)→(当期売上高-前期売上高)/当期売上高 (%)

 これらは「貸借対照表」と「損益計算書」の数字の、簡単な割り算で計算できます。当然数値が高いほうがよいことになります。

 @〜Bは同業他社のものと比較することが必要です。なぜなら、各業界ごとに財務諸表に特徴があるため、同業他社と比較することで会社の力が明らかになるからです。
 さらに前期以前の数値と比較することも大変役に立ちます。公認会計士による会計監査でも、様々な数値を前期比較することで不正・誤謬を発見しようと試みます。

 このブログでは各業界ごとに主要企業の@〜Bを記録します。業界の区分けは、『業界地図』一橋総合研究所 監修 を用い、2006年度-有価証券報告書-連結財務諸表 を用いて算出します。
 
 これらの数値を、各業界の会社分析に役立ててみてください。(ざっくり計算しているところもあると思うので、ご了承ください。)
 
PART2.金融関連
12.銀行(大手)業界
三菱東京UFJ銀行→@収益性23.9%A安全性12.6%B成長性41.9%
13.銀行(地方)業界
横浜銀行→@収益性41.7%A安全性5.4%B成長性5.7%
14.証券(大手)業界
野村ホールディングス→@収益性15.7%A安全性6.3%B成長性12.5%
15.証券(中堅・ネット)業界
新光証券→@収益性19.7%A安全性7.0%B成長性-4.0%
16.生命保険業界
日本生命→@収益性5.5%A安全性9.9%B成長性4.0%(いずれも半期)
17.損害保険業界
ミレアホールディングス→@収益性7.8%A安全性19.7%B成長性24.1%
18.消費者金融業界
アイフル→@収益性-32.6%A安全性11.4%B成長性-9.2%
19.クレジットカード業界
クレディセゾン→@収益性24.0%A安全性15.4%B成長性17.7%

 金融関連は財務諸表が特殊で計算しにくい会社もありました。また、消費者金融業界は業績悪化及び会計基準の変更により、数値が異常になっております。
 @収益性は業種によってまちまちですが、借入債務が多いためA安全性が低く、M&AでB成長性が増加している企業が多かったです。


posted by らっかせい at 20:18| 東京 晴れ| 会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月21日

読書日記 『カラマーゾフの兄弟5』ドストエフスキー

7.jpg『カラマーゾフの兄弟5』ドストエフスキー(亀山郁夫 訳) 光文社文庫

 本書は全部で5巻までありますが、本日読み終わった第5巻エピローグについての感想を書きます。
 
 以下、全編のあらすじと第5巻で印象に残った場面を書き綴ります。

★全編あらすじ 
 ロシアの一地方都市における、カラマーゾフ三兄弟及びその父親の周りで起こる事件を題材とした物語。単純な事件の羅列にとどまらず、世界・神・家族など深いテーマが物語全体を支配し、各登場人物の心情の吐露が詳細に描かれる。


★第5巻エピローグ3.イリューシャの葬儀。石のそばの挨拶 
 少年イリューシャの葬儀後、墓石の前でアリョーシャと10人ほどの少年が語り合う場面。

 ドストエフスキーは『カラーマーゾフの兄弟』を二部構成にする予定でしたが、残念なことに第一部完成後に亡くなってしまいました。
 少年イリューシャの葬儀の場面は、第二部で描かれる予定だった物語を暗示する内容となっております。第二部は第一部の13年後、アリョーシャが33才、少年たちも20代後半として描かれる予定でしたが、そこでアリョーシャと少年たちが何らかの事件を起こすことを予感させます。

 またこの場面は、ドストエフスキーが少年たちの将来に託した、心からのメッセージが読みとれます。

P42:少年コーリャ
「ぼくはいつかは、自分の命を真実のために捧げることができたらって願っているからですよ。」
「人類全体のために死ねたらな、って願ってますけどね。でも恥っさらしなったからって、ぜんぜん気になんかしませんよ。だって、ぼくたちの名前なんて、いずれ消え去ってしまうんですからね。」

P56:アリョーシャ
「みんなに、ここで、この場所で一言だけいっておきたいことがあるんだ。」
「みんな、僕らは別れ別れになるんです。でもこのイリューシャの石の前で、第一に、イリューシャのことを、第二に、おたがいのことをけっして忘れないと誓いあいましょう。」

P60:アリョーシャ
「みなさん、ぼくが愛するみなさん、イリューシャのように寛大で、勇敢な人になりましょう、コーリャ君のように賢く、大胆で心の広い人になりましょう。」

P61:アリョーシャ
「そう、かわいい子どもたち、かわいい友人たち、どうか人生を恐れないで!なにか良いことや正しいことをしたとき、人生って本当にすばらしいって思えるんです!」

P62:少年たち
「カラマーゾフさん、ぼくたちあなたが大好きです!」
「カラマーゾフ万歳!」
「それじゃあ、行きましょう!それじゃぼくらは手をとりあって行きましょう!」

「永遠に死ぬまで、こうして手をとりあって生きていきましょう!カラマーゾフ万歳!」
こうコーリャがもう一度感激して叫ぶと、少年たちはみな、ふたたびその叫びに声を合わせた。

posted by らっかせい at 14:04| 東京 晴れ| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

読書日記 『カラマーゾフの兄弟4』ドストエフスキー

6.jpg『カラマーゾフの兄弟4』ドストエフスキー(亀山郁夫 訳) 光文社文庫 

 本書は全部で5巻までありますが、本日までに読んだ第4巻についての感想を書きます。
 
 以下、全編のあらすじと第4巻で印象に残った場面を書き綴ります。

★全編あらすじ 
 ロシアの一地方都市における、カラマーゾフ三兄弟及びその父親の周りで起こる事件を題材とした物語。単純な事件の羅列にとどまらず、世界・神・家族など深いテーマが物語全体を支配し、各登場人物の心情の吐露が詳細に描かれる。


★第4巻第12編6.検事による論告。性格論 
 長男ドミートリーの父親フョードル殺し裁判で、検事イッポリートが検察側の弁論を述べていく場面。
 この場面は、法廷小説として素晴らしい傑作といえると思います。弁護人イッポリートはこの弁論に彼自身のすべてを注ぎます。
 ここで注目したいのは、イッポリートがロシア世相を語り、そこからドミートリーの有罪説を解いていく部分です。
 
P509:検事イッポリート-当事件について
「陪審員のみなさん。本件は、ロシア全土にとどろきわたっています。しかし、この事件の何を驚くことがあるでしょうか。何を恐れることがあるでしょうか。わたしたちにとってはとくにそう思われます。」

P512:検事イッポリート-若者の自殺について
「いいですか、みなさん。わが国の若者がどのように自殺しているか、考えていただきたいのです。『その先に何があるのか』などという、ハムレット的な疑問はこれっぽっちもありません。そのような問いは頭に浮かびもしないのです。」

P515:検事イッポリート-父親フョードルについて
「こうしてとつじょ、ロシアじゅうに悲しい名前を知られることになったカラマーゾフ家とは、何でしょう。・・・(父親フョードルは)父親としての精神的な務めなど、あったものではありません。彼はそんなもの見下していました。・・・これが現代の大多数の父親のうちの一人である、などどいったら、社会を侮辱することになるでしょか。」

P522:検事イッポリート-被告人ドミートリーについて
「彼のなかでは、善と悪が、じつにおどろくべきかたちで、混ざりあっております。・・・つまり彼のような人間は、あらゆる両極端をいっしょくたにできるし、ふたつの深みを同時に眺めることができるのです。それはすなわち、頭上にたかだかとひろがる理想の深みであり、眼下におおきく口を開けた、悪臭ふんぷんたる底なしの深みです。」

 その後もイッポリートは、料理人スメルジャコフ犯人説を否定しながら、陪審員に訴えかけていきます。
P587:検事イッポリート-結論へ
「みなさんの判決は、ただこの法廷内にのみ響くのではありません、ロシア全土に響きわたるのです。・・・ロシアを苦しめてはいけない、その期待を裏切ってはならない。わたしたちの宿命的なトロイカが全速力で駆けぬけていく先には、もしかすると破滅が待ち受けているかもしれないのです。ロシア全土ではすでに久しく、このくるったような暴走を、止めようと手が差しのべられ、訴えの声があがっています。」


★第4巻第12編10.弁護人の弁論。諸刃の剣 
 上記検事の弁論に対し、ロシアで有名な弁護人フェチュコーヴィチが弁論する場面。
 
 フェチュコーヴィチは心理学をたくみに用い、ドミートリーの有罪説を懐疑的に見るよう陪審員に訴えかけます。
P635:弁護人フェチュコーヴィチ-
「・・・陪審員のみなさん、どうか誤審に気をつけてください!私がいまお話しし、模写してきたことのどこが、真実らしさを欠いているでしょうか。」

 また、フェチュコーヴィチにより独自の父親論が述べられる場面は感動を呼びます。
P641:弁護人フェチュコーヴィチ-父親について
「陪審員のみなさん、父親とは何でしょう、真の父親とは何でしょう。何という偉大な言葉、父親というこの名称のなかに、何と恐ろしくも偉大な思想が含まれていることでしょう。・・・わたしは、ここにいる父親のためだけにいうのではありません。すべての父親にむかって叫ぶのです。『父たる者よ、汝らの子らを、悲しませるな』。」

P652:弁護人フェチュコーヴィチ-父親について
「息子を父親の前に立たせ、わざとこうたずねさせるのです。『父さん、教えてください。どうしてぼくが父さんを愛さなくてはならないのですか?父さん、証明してください。なぜ愛さなくてはいけないのか。』そして、もしその父親がきちんとわかりやすく答えて、証明できたなら、それはほんものの正常な家庭です。」


 他にも詳細な弁論が行われますが、最終的にこの第4巻の最後で、ドミートリーの有罪判決が確定し、彼はシベリアへ送致されることになるのです。
 前にも書きましたが、ドミートリー裁判の場面は法廷小説としての完成型といえる域にあります。私は実際の裁判をほとんど見たことがありませんが、検事と弁護人がその時代の世相を述べ陪審員に訴えるさまは、実際の裁判に勝るとも劣らない臨場感をもたらしてくれるはずです。


posted by らっかせい at 19:04| 東京 晴れ| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月19日

読書日記『カラマーゾフの兄弟3』ドストエフスキー

5.jpg『カラマーゾフの兄弟3』ドストエフスキー(亀山郁夫 訳) 光文社文庫
 
 本書は全部で5巻までありますが、本日までに読んだ第3巻についての感想を書きます。
 
 以下、全編のあらすじと第3巻で印象に残った場面を書き綴ります。

★全編あらすじ 
 ロシアの一地方都市における、カラマーゾフ三兄弟及びその父親の周りで起こる事件を題材とした物語。単純な事件の羅列にとどまらず、世界・神・家族など深いテーマが物語全体を支配し、各登場人物の心情の吐露が詳細に描かれる。


★第3巻第9編3.魂は苦悩のなかを行く 第一の受難 
 モークロエ村の旅籠屋にて、カラマーゾフ家長男ドミートリーが、父親フョードル殺しの容疑で、検事・予審判事から執拗な追及を受ける場面。
 
 長男ドミートリーは、豪放磊落な人物で、一晩で三千ルーブル(現在の日本円で、およそ150万円〜300万円。)を散財するような人物です。
 彼は以前から「父親を殺してやる」と酒場でわめき散らし、父親フョードル殺しの犯人として疑われて当然の身でした。また、父親の家の下男グリゴーリーなど、証人が何人もいました。

 しかし、ドミートリーは父親の家に行きましたが、父親を殺していないのです。検事・予審判事が彼を尋問する場面で、ドミートリーはパニック状態に陥ります。怒り狂うかと思えば、突然憂鬱な気分に襲われ黙り込んだりします。
 第4巻の裁判の場面にもつながるところですが、容疑者として捕らえられた人物の模写として、これほど深遠かつ繊細に描かれた小説は珍しいのではないでしょうか。それが「豪」の人ドミートリー・カラマーゾフであるからこそ、その場面は興味深いものとなります。


 検事・予審判事らがかけつけたときのドミートリーの表情です。
P364:
「ミーチャ(ドミートリー)は腰をかけたまま、一同をふしぎそうな目つきで見まわしていた。何を言われているのかさっぱりわからなかった。」

 検事・予審判事に尋問されているさなか、ドミートリーは突然関係のないものに目が行きます。
P366:
「ところがミーチャ(ドミートリー)はふと、-彼ははっきりと覚えていた-、予審判事がつけている大きな指輪にひどく興味をそそられた。」

 息を切らせて顔をおおったドミートリーに対して、予審判事が水をすすめますが、
P370:
「ミーチャ(ドミートリー)は顔から両手をはなすと、からからと笑い出した。目つきがいきいきし、一瞬のうちに人がかわったかのようだった。」

 その後、一気に自分の気持ちをぶちまけたドミートリーでしたが、
P379:
「そう言うと、ミーチャ(ドミートリー)は急にひどく悲しげな表情になった。すでにかなり前から、予審判事の質問に答えながら、彼はいよいよ暗く陰鬱な気分になっていた。」

 ドミートリーはある秘密を検事たちに告白すると言い、
P384:
「そして、彼は椅子に倒れかかると、両手で顔をおおい、おんおん泣き出した。だが、それはすでに幸せの涙だった。一瞬にしてわれに返った。」


 ドミートリーにはこの後も第二の受難、第三の受難がふりかかってきます。ドミートリーは気高く激しい性格で、一瞬ごとに気分がかわります。
 ここで感じるのは、人間誰しもがドミートリーのように日々、それこそ分刻みで気分がかわるのではないかということです。ただそれがドミートリの場合、人一倍顕著に表に現れ、尋問という場面でそれが爆発したと言えます。
 この章のドミートリー・カラマーゾフに注目することで、人の気分の移り変わるさまを、如実に感じることができるといえるでしょう。





posted by らっかせい at 12:19| 東京 晴れ| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月18日

会計の力−会社分析1(流通・外食関連)

4.jpg
 上記『週刊ダイヤモンド2008.2.23号』のように、現在、会計力が世の中で必要とされています。また、株式投資を行うとき、就職・転職活動で会社を研究するときにも、財務諸表を分析できると非常に役立ちます。
 果たして、財務諸表のどこを見れば会社の力がわかるのか。それを会計士である私”らっかせい”が、わかりやすく説明しようと思います。

 私は、以下の3つを覚えれば、最も基本的な会社分析が可能と考えます。
@利益を生み出す力(収益性)→営業利益/売上高 (%)
A倒産しない安定力(安全性)→株主資本/総資産 (%)
B規模を拡大する力(成長性)→(当期売上高-前期売上高)/当期売上高 (%)

 これらは「貸借対照表」と「損益計算書」の数字の、簡単な割り算で@〜Bが計算できます。当然数値が高いほうがよいことになります。

 @〜Bは同業他社のものと比較することが必要です。なぜなら、各業界ごとに財務諸表に特徴があるため、同業他社と比較することで会社の力が明らかになるからです。
 さらに前期以前の数値と比較することも大変役に立ちます。公認会計士による会計監査でも、様々な数値を前期比較することで不正・誤謬を発見しようと試みます。

 このブログでは各業界ごとに主要企業の@〜Bを記録します。業界の区分けは、『業界地図』一橋総合研究所 監修 を用い、2006年度-有価証券報告書-連結財務諸表 を用いて算出します。
 
 これらの数値を、各業界の会社分析に役立ててみてください。
 
PART1.流通・外食関連
01.総合商社業界
三菱商事→@収益性2.0%A安全性16.3%B成長性5.1%
02.専門商社業界
メタルワン→@収益性2.3%A安全性19.0%B成長性6.2%
03.百貨店業界
高島屋→収益性3.2%A安全性31.5%B成長性1.8%
04.スーパー業界
イオン→収益性2.9%A安全性25.0%B成長性7.0%
05.コンビニ業界
セブン&アイホールディングス→@収益性6.8%A安全性49.9%B成長性29.0%
06.家電量販店業界
ヤマダ電機→収益性3.8%A安全性53.9%B成長性11.1%
07.ホームセンター業界
DJホールディングス→@収益性3.0%A安全性50.1%B成長性
08.ドラッグストア業界
マツモトキヨシ→@収益性4.0%A安全性45.6%B成長性9.6%
09.その他量販店業界
ドン・キホーテ→@収益性4.5%A安全性38.9%B成長性13.3%
10.外食(ファストフード等)業界
マクドナルド→@収益性2.1%A安全性68.6%B成長性8.4%
11.外食(丼等)業界
ゼンショー→@収益性6.3%A安全性15.2%B成長性27.0%

 以上、流通・外食業界の@〜Bを見てきましたが、総じていえることは、薄利であるため@収益性が概ね2%〜5%と低いことです。また、A安全性は会社によりまちまちですが、全般的に高いといえるでしょう。B成長性は比較的低めで安定しておりますが、M&Aで大きくなっている会社も見られます。

posted by らっかせい at 17:45| 東京 晴れ| 会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月17日

読書日記 『カラマーゾフの兄弟2』ドストエフスキー

3.jpg『カラマーゾフの兄弟2』ドストエフスキー(亀山郁夫 訳) 光文社文庫

 本書は全部で5巻までありますが、本日までに読んだ第2巻についての感想を書きます。
 
 以下、全編のあらすじと第2巻で印象に残った場面を書き綴ります。

★あらすじ 
 ロシアの一地方都市における、カラマーゾフ三兄弟及びその父親の周りで起こる事件を題材とした物語。単純な事件の羅列にとどまらず、世界・神・家族など深いテーマが物語全体を支配し、各登場人物の心情の吐露が詳細に描かれる。

★第2巻第5編5.大審問官 
 料理屋『都』にて、カラマーゾフ家次男イワンが三男アリョーシャに対し、1つの物語詩を語り聞かせる場面。
 無神論者であるイワンは興奮を抑えきれず、弟アリョーシャに神の話をします。
 ときは16世紀、民衆の前に現れたイエス・キリスト(但し、本文では”彼”と表記される。)を捕らえた大審問官が、”彼”へと語りかける話です。
 
 大審問官は”彼”に語りかけます。
P260:大審問官
「おまえがあれなのか。なぜわれわれの邪魔をしに来た?なんにしろ、おまれはわれわれの邪魔をしに来たのだし、それは自分にもわかっているだろう?」
P263:大審問官
「十五世紀間、われわれはこの自由を相手に苦しんできたが、いまやその苦しみも終わった。・・・彼らは自分からすすんでその自由をわれわれに差し出し、おとなしくわれわれの足元に捧げた。」

 ”彼”は大審問官の顔を見つめるだけで何も語りません。

 大審問官はさらに秘密を告白します。
P281:大審問官
「われわれは、もうだいぶ前からおまえにつかず、あれ(悪魔のこと)についている。おまえが憤ってしりぞけたもの、そう、あれがおまえに地上のすべての王国を指さして勧めた贈りものを、あれから受け取ってちょうど八世紀になる。」

 イエス・キリストは処刑3日後に復活することが聖書に書かれているらしいですが、カラマーゾフの兄弟『大審問官』はキリスト処刑後1500年後に、再び彼が現れるという話です。 
 世の中の様変わりした時代に”彼”キリストが再臨するという点で、イワンの語るこの物語詩は、現代でも新鮮且つ衝撃的な印象をもたらしてくれます。
posted by らっかせい at 13:18| 東京 晴れ| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月16日

読書日記 『カラマーゾフの兄弟1』ドストエフスキー

2.jpg『カラマーゾフの兄弟1』ドストエフスキー(亀山郁夫 訳) 光文社文庫
 
 本書は全部で5巻までありますが、本日までに読んだ第1巻についての感想を書きます。
 
 以下、全編のあらすじと第1巻で印象に残った場面を書き綴ります。

★あらすじ 
 ロシアの一地方都市における、カラマーゾフ三兄弟及びその父親の周りで起こる事件を題材とした物語。単純な事件の羅列にとどまらず、世界・神・家族など深いテーマが物語全体を支配し、各登場人物の心情の吐露が詳細に描かれる。

★第1巻第2編5.アーメン、アーメン 
 修道院、ゾシマ長老の庵室にて、カラマーゾフ家次男イワンが中心となり、国家と教会の関係について議論を交わす場面。
 この『カラマーゾフの兄弟』が書かれたのは19世紀後半、今から約150年ほど前ですが、その時代のキリスト教の存在、すなわち教会が世の中にどのような影響を与えるべきか議論されます。
 この時代のロシアでは既にキリスト教の影響は弱まり、キリスト教と教会が国家にとってどのような存在であるべきかが大きな課題であったでしょう。
 
 イワンは第4巻にて幻覚症を患うことになりますが、第1巻では知識人としての意見を訥々と述べております。
P163;イワン
「この地上のどんな国家もゆくゆくはすっかり教会に変わるべきなのであり、教会そのものに成り代わることで、ついには教会と相容れないすべての目的を排除するほかないのです。」

 これに対し、修道院の長であるゾシマ長老はキリスト教の影響力の低下を憂います。
P170:ゾシマ長老
「ヨーロッパでは教会なるものがまったく存在せず、残っているのはただ僧職者と教会の立派な建物だけであり、・・・」

 修道司祭パイーシー神父は、キリスト教教会が国家と教会の、弁証法的な融合を述べていきます。
P173:パイーシー神父
「・・・国家が教会に変わり、教会へと登りつめ、全地上の教会となるのです。」

 彼らの議論を現代の日本に当てはめるとどうなるでしょうか。現在日本は無宗教者(約1億人が神道且つ仏教徒とも言えます。)がほとんどですが、19世紀以降を見ても明治時代・大戦時の国会神道や1980年代の公明党のように、国家が宗教と融合する可能性はいつでもありえるでしょう。
 歴史を見る限りでは、日本では国家と宗教は融合するべきでないと私は考えます。それが決して、日本のためによい結果をもたらしていないからです。
 『カラマーゾフの兄弟』での修道院での議論は、日本人である私から見ると「国家と教会は交わるべきではない」と考えてしまいます。
posted by らっかせい at 16:08| 東京 晴れ| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月15日

読書日記 『伝える力』池上彰

1伝える力』池上彰 PHPビジネス新書
 
 NHKのニュースやNHK「週刊こどもニュース」で有名な池上彰さんによる、話す、書く、聞くという伝える力について書かれた本。
 本書P135 第5章「文章力をアップする」に”ブログを書く”という項目があったため、私も本日よりブログを書き始めることにしました。
 ブログは何より”他人の目にさらされる”ことで、文章力アップに有効のようです。

 本書は、筆者の体験をもとにとてもわかりやすく書かれており、短時間で読みきることができます。
 単なる文章の技術だけでなく、心の部分「どのような感情で人に対すべきか」、にも留意して書かれている点が印象的でした。

 このような方の本を読むといつも、伝える力の鍛えられるマスコミ関係に就職したいと考えてしまいます。


posted by らっかせい at 17:00| 東京 晴れ| Comment(4) | TrackBack(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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